燃料電池の特徴 4

お湯を好きなだけ使っても、光熱費が安くなる!

燃料電池は、水素を取り出すための都市ガスや灯油の使用量は増加しますが、電気と熱を同時に発生させるので、お湯をいくら使っても料金がかかりません。ただし、電気を使っている間はお湯もどんどんつくられますので、ムダにならないよう、お湯がたくさんあるときは自動的に電力会社からの電気に切り替えるしくみになっています。結果的には従来システム(火力発電+従来給湯器)よりも電気料金がおさえられ、光熱費が削減できます。

課題はコスト

各メーカーが量産化に取り組み始めた燃料電池ですが、いちばんのネックは価格。実証事業が始まった当初は約1200万円、現状で約250万円。すでに100万円という価格を提示したメーカーもあり、2015年までには50〜60万円程度に引き下げられるとの予測も聞かれます。加えて、国の助成制度も2009年から実施されるので、手の届く価格になる日もそう遠くないかもしれません。いずれにしろ、メーカーも国も、消費者に燃料電池の高い環境性能を理解してもらうことで「高くても価値のある商品」との認識を広めたいところ。そのほか、課題だった性能や耐久性については各社とも自信を見せており、今後はマンション向けや寒冷地対応製品などの開発も進むと思われます

ecoらむ その1

どっちがおトク?燃料電池VSエコキュート

家庭用燃料電池システムの量産販売が決まった今、これから新築や改築を予定している方にとって、これはかなりリアルな懸案事項でしょう。ひとまず設備の価格は無視するとしても、燃料電池の機種を特定し、家族の生活パターンや地域特性なども考慮しないと正確な数字は得られないと思いますが、サイトの情報などを見るかぎり、光熱費という点ではそれほど変わらないのでは、という意見が多いようです。しかしこの比較、エコや省エネというだけでなく、電力会社VSガス会社の争いという構図もあって、今後も技術面、価格面で改良される可能性が高いので、しばらく状況を見るのが得策かもしれません。ちなみに、住宅メーカーでも燃料電池を標準装備した住まいの販売が始まっています。